6/1 今日は5/30に定植したナスに1番花が開花しました。
定植の様子はこちら↓
5/30 ナスの定植 今年は4種類を栽培 苗床での定植準備!
全部で4品種定植したのですが、今日花が咲いていたのはとげなし千両2号とPC筑陽の2品種のみでした。↓

ナスの健康状態を知るためには花の色と、雄しべの中心に柱状についている柱頭と言う場所の長さを観察するのが一つの方法になります。
今回1番花が開花したとげなし千両2号とPC筑陽を比べると、すこし違いがあることがわかりました。
まずはとげなし千両2号↓

次にPC筑陽↓

とげなし千両2号、PC筑陽ともに、柱頭の長さはほぼ変わらないのですが、花の大きさと、紫色の濃さは、とげなし千両2号の方が大きく、紫色も濃いように見えます。一般的に、花が大きく、紫色が濃い方が、株の栄養状態が良いと言われています。(←品種によって多少の違いがあることがあります。)ちなみに柱頭は雄しべよりも短くなるほど、株の勢いが弱く、逆に長いと、勢いが強い状態となります。
PC筑陽はとげなし千両2号に比べて花が小さく、色も薄いため、株の栄養状態があまりよくないようです。定植してからまだ2日と日が浅いため、まだ根っこか伸び始めておらず、養分の吸い上げが活発になっていないのかもしれません。
何はともあれ、花が開花したので、ホルモン処理を行うことにしました。ちなみに、私の周りで家庭菜園をされている方でホルモン処理をしているかたはあまり見たことがないので、収穫量や栽培のクオリティにあまりこだわりのない方は特に必要ない管理かもしれません。🍆
ホルモン処理にはトマトトーンと言う農薬を使用します。トマトトーンは植物ホルモンの一種であるオーキシン(主に植物の生長点で生産されている)を人口的に合成したもので、ナスの花に付着させると、果実を肥大させる効果があります。↓

なぜ、トマトトーンによるホルモン処理が必要なのかと言うと、ナスを定植したばかりの春先は低温によって、花粉の能力が低かったり(←気温が低すぎると花粉の受粉能力が低くなる場合があります。)、花粉を運んでくれるミツバチなどの活動が鈍い可能性が高いためです。また、ナスをはじめとする果実を収穫する野菜は、1番初めに咲いた花に実がつかない場合、茎や葉が茂りやすくなる傾向が強く、2番目以降に咲いた花に果実が付きにくくなることが多いことから、ほとんどのナス農家さんは1番目に咲いた果実に確実に実をつけさせるため、ホルモン処理を行っています。
ホルモン処理はトマトトーンを水で50倍に薄めたものを花全体にスプレーして行います。↓

この時注意が必要なのが、トマトトーンは植物の生長をつかさどるホルモンなので、生長点などに液が付着すると、葉が奇形になったりするホルモン障害がおこることがあるので注意が必要です(←生長点、花、根などでそれぞれ丁度よいホルモンの濃度が違うため)手を添えるなどして、出来るだけ花以外の場所に薬液がつかないように注意します。また、同じ果実に2回散布すると、奇果などの症状が出やすくなるので、一度散布した花は覚えておくようにします。ナス農家さんの場合は食紅などを混ぜて、スプレーする花に目印をつけるようにしています。
ホルモン処理は、夜温の低い6月上旬頃までは行った方が良いそうです。🍆
作成したホルモン処理剤はあまり長持ちしないので、冷蔵庫などで保管して、数日で使い切るようにするのがベターです。
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