この記事では、農薬を使用する際に基本になる考えかたについて解説しています。内容は、農業高校、農業系の専門学校や大学、これから農業で生計を立てようとされる方などが研修時などに教わるような基本的な内容となっています。

防除対象を正しく診断する
私たちが病院に行った際に診察を受けて、病名などを診断してもらうのと似ています。人間が高熱を出した際に病名がインフルエンザなのか、ただの風邪が原因なのかで、薬の処方が変わってくるように、植物に対して農薬を使用する際にも、発生している病気や害虫が何なのかによって、使用する農薬が変わってきます。また、同じ病気や害虫でも、症状が重いか軽いかによって、農薬を使い分けると、より効果的に病気や害虫の被害に対処しやすくなります。
適切な農薬を選択する。
農薬を使用する際には、まず、適応登録のある農薬を選択する必要があります。適応登録があるかどうかは、農薬のパッケージ(瓶や袋など)に使用する対象となる作物や、病害虫名が記載されているかどうかで確認することができます。
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適正な散布を行う
・適量散布=まず、適切な量の散布を行う必要があります。過剰な量の散布は農薬代がかさむだけでなく、薬害や残留農薬などの被害を招く可能性があります。また、適量よりも少ない量の散布だと、効果が不十分になってしまうこともあります。
・適正濃度=濃度を間違えずに散布する必要があります。濃度を間違えてしまうと、薬害や農薬残留、効果が不十分になったりする可能性があります。
農薬使用、保管にあたっての注意
・体調の悪い時には散布しない。
・使用時にはマスク、ゴム手袋、専用の作業着、帽子、長靴などを着用する。
・周囲への影響や自身への影響を避けるため、強風時などには散布しない。
・2種類以上の農薬を混合する場合は、混用適否表で確認
・農薬の袋、瓶に記載されている注意書きをよく読むこと。
・湿気を避け、冷暗所に保管、火気厳禁、施錠管理。
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